「あなたのため」は要注意

一年を振返る時期が来ました

部下との面談をされているリーダーも

たくさんいらっしゃると思います

そんな中で、気を付けた方が良い言葉あります

「あなたのために」

「あなたをことを思って」

この「あなた」という言葉を上手に使うのは

とても難しいということです

「あなたのためを思って言っているんだよ」の多くは自分の考えの押し付けになっている

本当に相手のためですか?

リーダー向けのコーチングセッションでは

かなりの頻度で

「部下のために」

「部下の事を思って」

という言葉を耳にします

その時に必ずする問いかけが

「本当に相手のためですか?」

というものです

例:リーダー「彼にはこういう仕事をやって欲しい」

例:コーチ「なぜですか?」

例」リーダー「彼のためだからだよ」

一件成立しているような会話ですがコーチは納得しません

リーダーが考えているやり方は

本当に相手の人の立場で考えた結果の答えなんでしょうか?

多くは自分の考えの押し付け

本当に気を付けなくてはいけないことは

「絶対に自分の考えを相手に押し付けない」

これがとても大切な事です

この大切なことを見失わせるキーワードが

「あなたのため」

という言葉というか意識なんだと思います

確かに相手の事を思っているのは間違いないです

ただし、相手のためを思って出した答えの大半は

「自分の経験から来る自分流の答えでしかない」

と言う事に気付けないから危険なんです

「あなた」と「相手」は同じ経験をしていません

同じ人間でもありません

だから自分の考え方が相手にもあてはまるとは限りません

何がベストなのかは本人が考えないと分からないと思います

でも人は自分の役割を果たしたいという想いから

無意識に「自分流」を「あなたのために」という

前置きを付けることで押し付けてしまっています

ここがリーダーと部下との認識ギャップや不信感

というものを生む原因ではないでしょうか

ストーリーで語り提案でとどめる

でもやっぱり「あなたのために」何かを伝えたいですよね

その時に大切な事は

1.どんな手順で考えて出した答えなのか

2.なぜそのやり方が良いと考えるのか

これらをストーリーにして丁寧に語ることです

過去に経験した出来事から学んだことや

どんな手順で考えを進めて行ったのか

他にどんな選択肢や案があったのか

どういう基準でそのやり方をベストと判断したのか

こういうことをゆっくりと丁寧に語ってあげないと

相手は理解や納得ができないんです

もう一つ大事な事は

1.あくまでも選択肢のひとつとして提案する

2.どうするかは本人に決めてもらう

いわゆる「委ねる」という行為です

本気で考えた時ほど押し付けたくなるものです

相手のことを思うほどに押し付けたくなります

でも、そこをぐっとこらえて一歩引いて

「私ならこう考えるけどね」

「どうするかは自分で決めてね」

という言葉をいつも準備して言葉にすること

これがとても大切な事だと思います

相手のためを思うなら

「相手に決めさせてあげて下さい」

その意思決定にうまく関わることは大事です

でも押してないように細心の注意を払ってください

 

本日も最後までお付き合いいただきまして

「ありがとうございました」

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