主体性の天敵は”管理”:職場でコーチング

沢山の企業の方から受ける依頼時の言葉があります

「社員が主体的に動けるようにして欲しい」

「自発的に行動するよう教育して欲しい」

「指示を待たない社員に育てて欲しい」

 

そしてなぜか同時によく聞く言葉があります

「ビシビシと鍛えてください」

「厳しく指導をして下さい」

「ガンガン追い込んでください」

 

この二つの依頼は完全に矛盾しています

”今のままの環境”で”新しいやり方”を出来るようにして欲しいという話しです

環境が人を動かす

先ほどの話しの何が矛盾してしまっているのか

”主体性”が発揮される状態を具体化してみます

1.何かが起こる

2.誰も指示をしてくれない

3.誰もアドバイスはしてくれない

4.代わりにやってくれる人も居ない

5.全て自分で考えて判断をする

6.判断したら自分が行動を起こす

7.結果への責任と評価は全て自分が受け留める

これが”主体的”にヒトが動く順番だと思います

一切口出しをせず、忍耐強く見守らないと”主体性”は高まりません

ここで大事なことは

”誰も何もしてくれない”

だから自分で考えて行動して結果に責任を負うわけです

そこには上司からの指示はありません

そこには上司からの管理もありません

 

ご理解いただけたでしょうか

”厳しく指導したら主体性は奪われる”

ということです

どうするかを全て自分で決めれる環境じゃなくなっています

”誰もいない”はずの環境に厳しい指導者が入り込んでいます

これじゃ”主体性”を育てるトレーニングにはなりません

早く成果を出して欲しいと思う周辺のヒトの都合が導き出す言葉

それが

「厳しく指導してください」

です

見守る人の忍耐が欠かせない

”主体性”は言われて急に発揮できる能力ではないと思います

自分と向き合い勇気ある決断をすることは欠かせません

また周囲からの支援も欠かせないでしょう

そして一人で全部考えて判断して行動できようになるまでには

(例)時間がかかる

(例)間違いが発生する

(例)失敗する

など望まない結果が発生しやすくなります

 

ここで”見守るヒト”の行動が重要になります

”信じて期待して忍耐強く見守る”

これが絶対に欠かせません

ヒトは慣れるにつれてうまく出来るようになります

自分の判断による失敗は次に生かそうとします

続けていればいつかは必ずできるようになります

でもそこまでには時間がかかるので待ってもらう必要があります

組織というのはこの”待つ”のがとても苦手です

(例)「すぐに結果を出せ」

(例)「いつ成果が出る?」

すぐにこういう言葉が聞こえてきてしまいます

気持ちは分かりますがヒトはそんなに簡単に何かを出来るようにはなりません

忍耐強く待つことがヒトの成長には欠かせないことだと思います

 

主体性は100%任された環境でのみ発揮されます

主体性を高めるためには見守るヒトの忍耐が欠かせません

できるようになるまでじっと見守ってあげてください

 

主体性を本気で社員や部下に発揮してもらいたいなら

「厳しく指導する」という言葉は使わないでください

 

本日も最後までお付き合いいただき

「ありがとうございました」

 

 

 

 

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