正しいフィードバックで人を育てる
上司・リーダーの皆様!
「フィードバックと評価の違いをご存じですか?」
「部下はお互いに反応し合ってますか?」
人は他人を目で見ることはできますが、自分を自分の目で見ることはできません。
人は他人が何を考えているかは聞かないと解りませんが、自分の考えは聞かなくても解ったような気持ちになります。
だから人は他人から自分の言動について気付いたことを教えてもらわないと、自分を正しく認識することができません。
今日はこんなお話しです。
本日のテーマ
1.フィードバックと評価は違う
2.他人の言動に正直に反応し合うことが大事
以上2点です
フィードバックと評価は別物
人を育てる過程で使う”正しいフィードバック”とは何でしょうか?
「見たまま、聞いたまま、感じたままを言葉で伝える」
これが”正しいフィードバック”です。
(例)「プレゼンの途中で『あの~』を10回言いましたよ」
(例)「今日もプレゼン時間をオーバーしましたよ」
(例)「話している間一度も目が合いませんでした」
(例)「偉そうに感じました」
(例)「自信が無さそうに感じました」
正しいフィードバックは相手に対して”評価を加えない”ことが何より大事です。
そして「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」を正直に相手に伝えることがポイントです。
「良かったor悪かった」や「~~さんと比較して」はフィードバックではNGです。
人を育てるための手段としてのフィードバックの目的は
1.本人が気付いていない事に気付いてもらうこと
2.気付きを生かしてより良く改善する機会を提供すること
です。
正しいフィードバックの過程では、
その人が持っている癖や振る舞いから受ける印象を正直に相手に伝えます。
何をフィードバックするかは自由です。
もらったフィードバックの何を生かして、何を生かさないかも本人の自由です。
だからフィードバックをする側も受ける側も気楽に向き合えます。
繰り返しますが、人は自分を目で見ることができないので、自分を認識するのが苦手です。
そこを他人からのフィードバックで補うことで自分を深く理解していく。
これが人を育てるための”正しいフィードバック”です。
評価は昇進や昇給に影響を与えてるものです。
だから参考にするしかないく選択肢がありません。参考にするしかないのが評価です。
この自由度が無いから自発的な行動促進や自己成長との相性が悪くなります。
評価で人を動かすことはできますが、評価で人の成長を促進することはできないと思います。
反応し合う関係が大事
ではこの”正しいフィードバック”を生かせる職場になるためには何が必要か?
「人の言動に興味・関心を持つこと」
「見た・聞いた・感じたことを相手に伝えること」
こうした事を全員が重視して実行することです。
一番あってはならないのは
「人の言動を無視する」
ことです。
誰かが言葉を発したら必ず他の誰かがそれを受け止めリアクションすることを職場のルールにすることで、行動を起こした量だけフィードバックをもらって成長できる環境を作ることが大事です。
最近の職場はIT技術の進化や業務の多様化で、一人ひとりが自己完結をしてしまいがちです。
隣の仲間が今何をしているのかを全く知らないということが普通に起きてしまいます。
その状態を放置すると、お互いに”無関心な関係”が出来上がります。
何よりも恐ろしいのは、慣れてしまうと”無関心な関係”が居心地よくなり、見た目には仲が良さそうにみても実際には相互支援が無い冷たい職場になることです。
フィードバックは評価ではなく受け取った事をそのまま正直に相手に返すことです。
もらったフィードバックを生かすかどうかはもらった側の自由です。
この”正しいフィードバック”を職場で習慣化することで”無関心な関係”による冷たい職場になることを回避するとともに、人が成長できる職場を作ることができます。
長くなってしまいましたが、自分の見え方を人から教えてもらうことはとても重要なことです。
”正しいフィードバック”ができる職場を是非作っていただきたいです。
本日も最後までお付き合いいただき
「ありがとうございました」