職場でコーチング(聴く・観る)
職場でコーチングを実践されている皆様!
上司・リーダーの皆様!
「部下の話しの何を聴いていますか?」
「部下の何を観ていますか?」
コーチングにおけるコミュニケーションは「コーチングコミュニケーション」あるいは「アクティブリスニング」などと呼ばれており「日常会話」とは全く別物の「技術」です。
ここを理解せずにただ「聴いても」「見ても」コーチングにはなりません。
コーチングが職場で機能するかどうかの重要なポイントとして、コーチする側が「聴く」「観る」技術を習得して実践しているかがあります。
気付きと行動促進が目的
「日常会話」と「コーチングコミュニケーション」の違いは大きくは2つです
1.相手のために聴く・観る
2.得た事実を返す(フィードバック)
まず「相手のために聴く・観る」とうはどういうことかからご説明します。
通常の会話において聞き手(コーチ側)はどうするかというと「知りたいことを聞き」「見たいものを見る」のが普通です。
(部下)「契約が成立しませんでした」
(上司)「どうして成立しなかったの?」
こんな会話になりますが「コーチングコミュニケーション」をしたいなら部下の別の所に意識を向ける必要があります。
1.言葉と一緒に伝わってくる感情
2.話している時の無意識の行動
この2つを「聴き取り」「観る」ようにするのがコーチの役割です。
(部下)「契約が成立しませんでした」
(上司)「怒りを感じたけど?」「何かを睨んでいるような目だね」
(部下)「一度は契約すると言ってくれたんです」
(上司)「今後自分できる工夫はどんなことがありそう?」
人は感情に強く影響をされます。
自分を守るため不具合の原因を外に求めようとします。
この特徴を理解した上で、自分が今どんな感情を持っていて、それがどう自分の考え方に影響をしているかに気付き、冷静に次の行動の案を考えられるように導く。
部下をこのように導かないと成長に向けて部下の行動が促進されません。
多くの上司・リーダーはこうした手順を面倒だと感じて直線的に質問して指示してしまいます。
これでは「コーチングコミュニケーション」にはなりません。
人に興味・関心を持つ
うまく「コーチングコミュニケーション」をできるようになるコツがあります。
・内容ではなく人に興味・関心を持つよう意識する
職場での上司と部下の会話となると「話しの内容」に上司の意識が引っ張られます。
(例)「契約できなかった理由が知りたい」
(例)「何が原因だったのかを知りたい」
(例)「今月の目標を達成するか知りたい」
こうなると会話の主役は「出来事」になってしまいます。
部下は延々と説明をするばかりで、何かを学び成長するきっかけを手に入れることはありません。
そうではなく、報告をしている部下の様子や声のトーン、言葉遣いなどに意識を向けると
(例)「どう感じているんだろう?」
(例)「どんな事を考えいるんだろう?」
など部下自身について聞きたくなります。
職場でコーチングを活用しようとするならば、この部下に対して「興味・関心」を持つということに注力してみてください。
部下の「感情」「こだわり」「考え方」に意識を向けることが、部下自身の「気付き」「行動する意欲を高める」ことに繋がります。
「どうすれば部下のためになるか?」
「部下の成長を支援するにはどうすればいいか?」
こういう気持ちで部下からの報告に向き合うスタンスを持つことが、職場でコーチングを機能させるためには欠かせません。
コーチングは「コミュニケーションの技術」です。
技術は「知るもの」ではなく「習得するもの」です。
「習得する」ためには「訓練」が欠かせません。
日々の職場での会話を活用して「訓練」をする覚悟が必要です。
しっかりと「訓練」をして「コーチングコミュニケーション技術」の習得を目指して下さい。
コツは「人に興味・関心」を持って「聴く・観る」ことです
本日も最後までお付き合いいただきまして
「ありがとうございました」