良い研修は全てに一貫性がある
組織内で研修を担当されている皆様!
「幹部奨励と研修の趣旨は合致していますか?」
新入社員もそろそろ現場で独り立ちを始め、研修は中間管理職向けなどに移行している頃でしょうか。
組織内研修でよくあるのが
・研修冒頭の幹部奨励
・研修を〆る幹部奨励
この何が問題かというと
・とんでもない内容であることがある
・研修と関係ない奨励をする
こんな場面に遭遇したことありませんか?
「研修なんかで仕事できるようになんかならないよ」
「社長のお話しをもっと真剣に聞くように」
など、何でこの場面でそんな話しになるのか?
という瞬間に出会うことは決して少なくありません。
これはやばいです。
研修は参加者を不安定にする
なぜこんな事をあえて取り上げるのか?
それは、多くの研修担当者の方が
・研修参加者は不安定な状態になっている
ことを意識できていないと感じるからです。
なぜ不安定になるのか?
「研修に呼ばれた理由がわからない」
「業務が気になり集中できない」
「本当に役に立つのか?」
「誰のために研修をするのか?」
など、参加者は様々な「疑問」「不安」を抱えて会場にやって来ます。
この「不安定な状態」から抜け出させてあげるが研修担当者の役割りです。
・研修の趣旨
・実務との関係
・参加者への期待
こういったことをしっかりと伝えて、
参加者の「参画意欲」を引き出すのが何よりも大事なことです。
しかし現実には事務的に処理をしている場面をよく見かけます。
・「やれ」と言われたからやってる研修
・毎年やってるから今年もやる研修
こんな研修は参加者に悪い影響を与えてしまいます。
なぜなら研修担当者のための研修になってしまうからです。
研修担当者は自分が担当する研修に責任を持つ覚悟がいります。
「この研修で参加者の成長と組織の発展に必ず貢献する」
こういう強い信念がなければ研修は意味をなしません。
事前の案内から事後のアンケートやフォローアップまで、
全てに狙いを持たせ、その意味を伝える。
参加者が僅かな「不安」も感じなくて済む環境を用意する。
これが研修担当者の準備で大切なことです。
この意識が弱いと、冒頭のような「とんでも奨励」が登場します。
「幹部奨励してもらった方がいいかな?」
「研修を幹部に見てもらいたい」
「趣旨は偉い人に話してもらいたい」
など「自己保身」や「責任回避」をしようとすると
「とんでも奨励」を導入することになります。
研修担当者は一貫性を担保する必要がある
幹部奨励がダメなわけではありません。
やるならば
・事前に趣旨を理解してもらう
・奨励で伝えることを幹部と合意する
・趣旨を理解している幹部に依頼する
という手順を研修担当者がやっておく必要があります。
幹部に日程と時間の確保、奨励の依頼だけして終わり。
研修の目的も概要も参加者リストも伝えない。
こういうことをすると「とんでも奨励」が発生します。
そうなると参加者は
「はあ?」
「何なのこの研修?」
など「不安定」な状態になってしまいます。
研修参加者は実務のための時間、あるいはプライベートの時間を削って参加しています。
それに見合うだけの価値を提供するのが研修担当者の責任です。
そこまでの「覚悟」を持って研修を設計していただきたいです。
毎回お伝えしていることですが
・研修の主役は参加者です
・参加者の実務に貢献するのが研修です
参加者のための研修を設計して参加者のお役に立っていただきたいです。