リーダーの仕事とは?
希望が大切です
組織で部下や後輩をお持ちの上司役、リーダーという立場の皆様
「メンバーの方は仕事に将来の希望を持てていますか?」
なぜ、こんなことを問いかけるかというと、1980年代後半まで続いた高度成長期、バブル時代には、誰もが将来の「希望」を持てていたのですが、今の人達は「希望」ではなく「将来への不安」を抱えているという大きな精神面での変化を理解しないと、チーム作りで大失敗するからです。
この違いが、仕事に対する「向き合い方」「仕事の意味」に強く影響し、「仕事の仕方」に現れてきます。
かつては「終身雇用」「年功序列」「ベースアップ」という仕組みがあったため、一度企業に就職すると多くの人は定年後の姿までイメージして「人生プラン」を立てることができたのです。
「いつ、どんな車を買い、いつ買い換えるか?」
「いつ、何処に、どんな家を、いくらの予算で建てるか?」
20年先でも30年先でも、「失敗さえしなければ」その通りの姿を手に入れることができました。
これが仕事で手に入れる「希望」だったのです。
だから、「仕事をする」ということは「失敗をしないで、一年ずつ過ごしていく」ことだったのです。年齢に応じた立場と役割を果たせば、「希望」はかなったのです。
しかし、今の時代は違いますよね。そもそもどんな会社に就職できていても
「何年この会社は存続するのだろうか?」
「この会社にずっといられるのだろうか?」
「収入は増えるのか?それとも減るのか?」
こんな不安を常に抱えているのが、仕事をする我々の現実ではないでしょうか?
「希望」は「人の心に安心を与えてくれます」
「希望」は「人が将来を考えるチカラを与えてくれます」
つまり、今の職場には「安心」と「将来の夢」が無い、と言っても言い過ぎではないと思います。
「希望のチカラ」「希望の大切さ」賛同いただけるでしょうか?
リーダーの仕事
では、リーダーがやるべき事は何でしょうか?
職場に「希望」を作ることです。
言葉の解釈の問題はありますが、ここでは
「ビジョン」
という言葉を使っていきたいと思います。
どんな「ビジョン」を作ると、部下の人たちは仕事に対して前向きになれるのでしょうか?
①チームのビジョン
まずリーダーが作るべきビジョンの一つ目は
「みんなにとって魅力的なチームのビジョン」
チーム全員で目指す数年後の「ゴール」です。決して「目標数字」ではありません。
(例)お客様からの評価ナンバーワンのセールス集団になっている!
(例)TV,雑誌からの取材依頼が絶えない最も注目されるマーケティングチームになっている!
など、メンバーの誰もが
「実現したい。自分もそのために貢献したい」
と熱くなり、「行動を促進する(背中を押す)」ゴールを作ることです
②メンバーひとりとりのビジョン
二つ目の「ビジョン」はメンバー個人にも「自分のビジョン」を作ってもらうことです。
「仕事を通じてい自分の夢を実現する」
この想いを共有できるかどうかが、チームとしての成果に極めて大きく影響します。
人は「自分を大切にする」生き物です。自分の人生にプラスになることに注力するのは自然なことです。
だからこそ、リーダーは「部下のビジョン作り」を支援するべきです。
(例)「将来はデザイナーとして独立したい」
(例)「都内に飲食店を複数出店したい」
一見、今の仕事と関係なさそうでも問題ありません。大切なことは
「そのために、今の仕事をどう生かす?」
「ビジョン実現のために今の仕事はどんな意味を持つ?」
この「問いかけ」を繰り返し、部下にしてあげて下さい。仕事への「意欲」「行動」に目に見える変化が出てくること、間違いなしです。
「チームのビジョン」と「自分のビジョン」
この2つがしっかりとつながった時、個人の能力は最大限に発揮され、チームの成果も大きく拡大します。
ビジョン実現の支援をする
そして、リーダーがすべきもう一つの大事な仕事が
「部下のビジョン実現を支援し続ける」
ことです。「個人のビジョン」と「チームのビジョン」が結びついているということは、「個人のビジョン」の実現が「チームのビジョン」実現にも繋がる、ということです。
だからそ、リーダーが部下と対話をする目的は
「部下のビジョン実現のために何をすべきか?」
を部下と「合意」して「実行」するためです。
「どんな場面を用意したらいいのか?」
「どんなスキルが身につく業務が役立つのか?」
こんな「対話」が上司と出来て、更にその「実現」に全力で動いてくれる上司がいるならば、部下の皆さんは上司のために「成果」を出そうと「主体的に」行動しますよね。チーム内で協力し合いますよね。
時代は完全に変わりました。
「管理するだけのリーダーは人口知能に取って代わられるでしょう」
「ビジョンを大切にするリーダーはプロフェッショナルとなるでしょう」
プロフェッショナルリーダーとなって活躍をし、たくさんの人材を育成し、人生を充実したものにしませんか?