今日も言わせて下さい

「職場へのコーチング導入は工夫が必要です」

なぜなら、部下は「コーチングを求めていない」「部下はコーチングを知らない」から

なので、工夫の仕方をお伝えします。

今日のテーマは「話しかける」です

hanashikakeru

話しかけるだけで部下のやる気を引き出せる

人は認められたい

「承認」

という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

コーチングでは極めて頻繁に出てくる言葉で、コーチングを機能させるうえでも大切なスキルです。

どのような意味として捉えるかというと

・その人の存在を認める

・行動したことを認める

という意味でご理解ください。「承認」という行為を通じて相手に伝わるメッセージとしては

「あなたはチームに欠かせないメンバーです」

「あなたの行動をちゃんと見ています」

という感じです。部下にとっては、とても大切なメッセージとなります。

人は集団行動をする生き物ですから、その集団の一員であることを認められたいという欲求を常に持っています。

マズローの欲求で表現するなら「所属欲求」「承認欲求」ということになります。

昔も今も、若者が目立つ行動をして周囲の目を引こうとしているのは、この欲求を満たすためです。これまでもこの欲求が原因の犯罪が起き続けてきました。SNSに無茶な画像や動画をアップするのも、やり方は間違っていますが目的は「認められる」ことです。

それほどに強く人は何らかの集団の中で、自分の存在を認められたいと欲しています。

当然ながら職場という集団、組織においてもこの欲求は全員が持っています。この欲求を満たすことが、自発的な行動や責任ある行動を期待するうえでの基盤となります。

承認(認める)は評価ではない

ただし

「承認(認める)」は「評価」とは違います。

ここをしっかりと区別をするようにしてください。

「評価」は良い行動や結果が出ないとできませんが、「承認」はいつでもできます。誰に対してもできます。そして何回でもできます。

実は想像以上に職場で実行されていないのが「承認」です。

いつでもできるから、面倒だから、やる意味感じないから、と後回しになっているのかもしれません。

もう一度繰り返します。

「人は認められたい生き物です」

部下一人ひとりの存在をしっかりと「承認」する行動を増やして下さい。

話しかけ方

ではどうやって「承認」をすればいいのか?

「話しかける」

のが一番の「承認」する行為です。

人から”優しく”話しかけられた時、どんなことを感じますか?

「安心する」「嬉しい」「気持ちが楽になる」「前向き」

などの言葉を思い浮かべていただけるのではないでしょうか。もちろん叱責するような、あるいはバカにするような話しかけられ方をした場合は真逆の感情を持ちますので、話しかけ方は大事ですが、普通は嬉しい事です。

そこで「承認」につながる話しかけ方のコツをお伝えいたします。

1.ちゃんと名前で呼びかける

2.今、話しかけて大丈夫かどうか相手に確認をする

3.事実を認める

この3点を注意していただければうまくいきます。ひとつずつ解説させていただきます。

1.ちゃんと名前で呼びかける

「名前」はとても重要な価値を持っています。脳科学者の中野信子さんは「名前を呼ぶ回数を増やすだけで人件費を削減できる」とも言っています。それほどに人は自分の名前を大切にしています。

誰に話しかけているかをはっきりさせるためにも、アダ名などでなくしっかりと「名前」を呼んで声をかけてください。できれれば「○○さん」と「さん」をつけて呼びましょう。敬意を表すことも大切です。

2.今、話しかけて大丈夫か相手に確認をする

この行為を省略してしまうケースがとてもよくあります。忙しいのは分かりますが、それは部下とて同じこと。こんな場面で上司の本音が見透かされます。勝手に話し始めると

「この上司は部下の存在を軽く見てる」

と思われます。対話は双方がしっかりと向き合って同じ話題について話し合うことです。これをコーチング的には「合意」と言います。いきなり話し出すのは「合意」を取っていないことになります。

「合意」を省略されるとすごく嫌な気分になります。これは相手を軽視する、場合によっては無視する行為だからです。

「この人は私のことなどどうでもいいと思っている」

と誤解されてしまいますので、どんなに面倒でもしっかりと「合意」をするようにしてください。

多くの場合、上司が「合意」を省く理由は自分の威厳を保ちたいからです。

もし断られたら自分のプライドに傷がつく、という恐怖から立場を利用していきなり話しだしていまうのです。

仮に忙しくて部下に断られても構いません。上司に声をかけてもらえた事自体が「承認」になります。むしろ断ることが出来る関係が部下との間でできていると前向きに捉えましょう。

ちっちゃなプライドは捨てませんか?

3.事実を認める

少し訓練が必要なのが「事実を認める」という行為です。よくある声掛けとして

「○○さん、いつも助かってるよ」

「○○さん、あなたは本当に優秀だよ」

などがあると思いますが、実際のところ声をかけられた側としては

「何について感謝されているのだろう?」

「なんで優秀だと思っているのだろう?」

という、疑問だけが残ります。これでは「承認」にはなりません。そうではなく

「こないだの資料を作ったのは○○さんなんだね」

「毎朝、整理整頓から仕事を始めてるね」

など、部下が行っている具体的な行動を言葉にしてください。

最初の方でお伝えしましたが「承認は評価ではありません」「存在や行動を認めることです」

「承認」の目的は「集団の一員であることを認める」ことです。褒める必要はありません。

意外とこれ難しいですよね。だから訓練が必要なんです。

ただし訓練といっても、毎日部下の存在や行動を認める言葉を掛けるだけですから、やり出せばすぐにできるようになります。そして効果は絶大です。

・部下から話しかけてくる頻度が増えます

・部下の行動が積極的になります

・部下の責任意識が高まります

部下は自分が今の職場の一員としてしっかりと認めてもらえてると認識すると、その状態を維持するため、あるいは成果を出して更に存在価値を高めたいと、より積極的になります。それが人間なんですね。

「一人ひとりに声をかけて存在と事実を認めてあげて下さい」

毎日一回は全員に声を掛けるように意識してください。その効果は保証いたします。

毎日、全員に一回以上ですよ!

 

 

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